- 価値のある知識を身に着けるためには、どんな本を読めばいいの?
- 本を読む時間を無駄にしないために、正しい読書の仕方が知りたい
こんにちは、リョウ(ryou_inkyo)です。
読書が好きで、年間100冊以上は読んでいます。
「知識や教養を身に着けるためには、どんな本を読めばいいんだろう?」と、悩んでいませんか?
そんな方には、ショーペンハウアーの『読書について』をおすすめします。
私は年間100冊以上の本を読んでいますが、書籍というのは玉石混交で、ためになる本もあればそうでないものもあります。
本書を読んでからは読書に対する取り組み方が大きく変わり、ただ乱読するのではなく、自分にとって価値のある本を選べるようになりました。
この記事を読めば、「正しい読書の仕方」と「良書と悪書の見分け方」が分かるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
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『読書について』 ショーペンハウアー
自分の頭で考え抜いた知識にこそ、価値がある
いかに大量にかき集めても、自分の頭で考えずに鵜呑みにした知識より、量はずっと少なくとも、じっくり考え抜いた知識のほうが、はるかに価値がある。
『読書について』 ショーペンハウアー
ショーペンハウアーは「読書で得た知識よりも、自分の頭でじっくり考え抜いた知識のほうが価値がある」と、主張しています。
なぜなら、読書によって習得した知識は義手や義足のように、私たちの身体に表面的についているだけにすぎず、本当の意味で血肉にはなっていないからです。
私自身の経験では、ビジネス書を読んで「なんとなく分かった気」になっても、自分の頭で考えて身につけない限り、すぐ忘れてしまいます。
自分の頭で考え抜いて手に入れた知識は、完全に自分の血肉となり、何年経っても消えることはありません。
たとえば、私がこのブログで発信している「月5万円以下で楽しく暮らす節約術」は、自分で考え抜いて試行錯誤した結果手に入れたものです。
どの本にも載っていない私だけの知識は、何年経とうが失うことはなく、私にとってどんな知識よりも価値があります。
「自分の頭で考えてたどりついた真理と洞察には、百倍の値打ちがある」
私の経験でも、これは正しい見解だと思います。
読書しすぎると、自分の頭で考える能力が失われる
読書するとは、自分でものを考えずに、代わりに他人に考えてもらうことだ
『読書について』 ショーペンハウアー
本書では、「読書とは自分ではなく他人の頭で考えてもらうことである。だから、本を読みすぎると自分の頭で考える能力を失ってしまう」と、警鐘を鳴らしています。
いつも馬に乗っていると、次第に自分の足で歩けなくなるのと同じことです。
読書をしている間は自分の頭で考える必要がなくなり、暇つぶしができて骨休めになります。
しかし、自分の血肉とするためには本で読んだ内容を反芻し、じっくり考えることが必要です。
確かに、本を読んでいるときは頭の中が無の状態となって、楽な感じになります。
「本をたくさん読むのは良いこと」だと思っていたので、考えさせられる内容でした。
自分の頭で考える人・考えない人の違い
人生を読書についやし、本から知識をくみとった人は、たくさんの旅行案内書をながめて、その土地に詳しくなった人のようなものだ。(中略)これに対して、人生を考えることについやした人は、その土地に実際に住んでいたことがある人のようなものだ。
『読書について』 ショーペンハウアー
自分の頭で考える人と、多読に走り自分の頭で考えない人とでは、どう違うのでしょうか?
ショーペンハウアーは、「自分で考える人・考えない人の違い」を以下のように述べています。
物事を考える出発点が、「自分が考えたものか、それとも他人が考えたものか?」で、大きな違いが生まれます。
読書で得たもの(他人の頭で考えたもの)ではなく、自分の頭で考えたものでなければ、本当に価値のある知識を生み出すことはできません。
「まずは自分の頭で考えたことをベースにして、読書で自身の考えを補強し、価値のある知識を生み出すこと」が、正しい読書の仕方です。
本書では、「思索する以外の時間を読書にあてるのが得策で、多読に走るべきではない」と述べています。
「読書をするよりも、考える時間のほうが価値がある」という考え方ですね。
良書と悪書の見分け方
良書を読むための条件は、悪書を読まないことだ。なにしろ人生は短く、時間とエネルギーには限りがあるのだから。
『読書について』 ショーペンハウアー
私たちが本を読むうえで、もっとも大切なのは「悪書を読まないこと」です。
悪書を読むと知性や精神を損なうばかりか、良書を読む時間やエネルギーを奪われてしまいます。
良書と悪書の見分け方は、以下の通りです。
良書は国語の教科書に載っているような古典作品で、悪書はお金のために作られた流行本のことです。
流行り廃りのある流行本よりも、昔からたくさんの人に必要とされてきた古典を読んだ方が、自身の知性と精神を高めてくれるでしょう。
ショーペンハウアーは、「重要な本は二度読むべきだ」とも言っています。
二度目だと内容がいっそうよく分かるし、どの箇所も一度目とは違う目線でみれて、印象が変わって理解が深まるからです。
本書を読んで変わったこと
自分の考えを補強してくれるような本を選ぶようになった
私の生き方の根幹として、「資本主義社会とは距離を置いて、生活コストを落としミニマルな暮らしをしたほうが、幸せに生きられるんじゃないか?」と考えています。
その考えを補強するために、自分と似たような思想を持つ本を探すようになりました。
たとえば、中国古典「老子」で説かれた「小国寡民」「知足者富」など。
これらの思想は私が目指す生き方と似通っており、自分の考えをより確かなものにしてくれました。
まず自分の考えを主軸に置いて文献などで補強すれば、他人の意見に惑わされず自分の考えを持つことができるようになります。
読書で得た知識よりも、自分で考え抜いた知識を大事にするようになった
読書をしていると価値観が大きく異なる意見を見かけて「自分の考えは間違っているのかな?」と思うときがあります。
しかし、本に書いてあることはあくまでも他人が考えたことなので、必ずしも自分に当てはまるとは限りません。
「有名な人が言ってたから、こうしよう」ではなく、「あの本では自分と違う考えだったけど、自分はこう思う」と情報を鵜呑みにせず、自分で考えた知識を大事にするようになりました。
ベストセラー本ではなく、古典を読むようになった
私はもともとデジタルな考えで、「古典よりベストセラーになってるビジネス書を読んだほうが、人生の役に立つ」と思っていました。
「売れてるからきっと良い本なんだろう」と思って読んだ本は、すぐに内容を忘れてしまい、あまり役に立つことはなかったと思います。
本書の影響で最近は古典ばかり読んでいますが、「昔の偉人たちが、人間の普遍的な悩みや幸福について書いた本」を読むと、学びになることが多いです。
古典をまったく読まなかった自分が、古代ギリシャ哲学・中国古典などを積極的に読むようになって、読書の幅が大きく広がりました。
まとめ
この記事では、ショーペンハウアー『読書について』を紹介しました。
当記事のまとめです。
「価値のある知識を身に着けるためには、どんな本を読めばいいの?」
「本を読む時間を無駄にしないために、正しい読書の仕方を知りたい」
そんな方の参考になれば幸いです。
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